今回の現場の階段は金属のフレームでしたので踏板と手すりの笠木のみを対応させていただきました。樹種は北米産のホワイトオーク、踏板は幅方向に2枚の板を接着したモノです。とてもシンプルですが存在感のある階段です。

階段（踏板）でしばしば発生する問題としては固定した部分からの割れです。施工での配慮は重要ですが、北米現地で製材・乾燥された材料は一般的に芯までしっかり乾燥しており、その含水率はおおよそ9%前後。（一般的な居住空間の環境に近い）気温20℃、湿度45%の平衡含水率がおおよそ9%前後ですので、踏板の膨張収縮に起因する割れの心配はほとんどないと思われます。

万が一のために金属フレームのビス穴を長穴にできればそれに越したことは無いのですが、長穴を開けるのは結構な手間の様で、私の経験では金属加工屋さんは嫌がります・・・。ということで、ビス穴を可能な限り大き目に作る、というのが簡単な対策でしょう。

（特に）節ありのスギやヒノキの場合は含水率15%前後は当たり前ですので、小手先の対応では割れは防げない場合が多いと思いますので十分にご注意ください。