無垢フローリングのメンテナンス、特に自然塗装の場合には戦々恐々としていらっしゃる方が多いかもしれませんが、いくつかの注意事項を知っておけば特別なものではありません。今回は日々のお掃除に関してまとめてみました。

＜ウレタン塗装やUV塗装などと呼ばれる、樹脂の塗膜でコーティングされた塗装の場合＞
掃除機や化学雑巾などでは物足りなければ、雑巾がけもOK。硬く絞った雑巾、と言われることも多いですが女性の力で絞ったもので構いません。表面に小キズが目立つようであれば、ドイツ製や北欧製の水性のクリーナーワックス（ソープと呼ばれたりもします）を数倍～30倍（商品による）に希釈して雑巾がけをすれば、ワックス成分が小キズに入り目立たなくなります。

＜オイルや蜜蝋などの浸透性塗装の場合＞
水拭きは厳禁！などとよく言われますが、水が原因のトラブルが起きやすいのは事実です。しかし、水拭きしないときれいに（なった気に）ならない場合も当然ありますので、状況を見極めた上で上手に水拭き掃除も取り入れていくのが良いと思います。

起こりやすい問題→白濁・毛羽立ち・膨張。

白濁・・・オイルや蜜蝋を塗って間もないときなどに起こりやすいので、引渡し前のメンテナンス時や入居後間もない場合、オイルや蜜蝋を再塗装をした直後などは注意が必要です。カンナや非常に細かいサンドペーパーで仕上げてある場合や、メープルやカバなど木肌のキメが細かい樹種では起こりにくいです。
毛羽立ち・・・木の細かい繊維がツンツンと立ってしまった状態です。ナラやウォールナットは毛羽立ちやすい樹種と言えます。また、まだ表面が踏み固まってきていない、施工後（入居後）1年未満の場合は要注意ですので、お引渡し前などはやはり水拭きは避けた方が安全です。

判断が難しい場合は、目立たない隅の一部分で毛羽立ちが起こるかチェックしてみてください（水拭き後、乾いてくるタイミングで毛羽が立ちます）。もし表面が毛羽立ちによりザラザラしてしまったら、不要のストッキングか#400前後のサンドペーパー、スチールウールなどで円を描くようにしてこすることで毛羽を除去できます。

膨張・・・よほどズブズブの雑巾で拭かない限りはそうならないです。硬く絞りすぎた雑巾だと、結構な力を入れなければ表面をまんべんなく拭くことができず、なおかつ頻繁にバケツのお世話になることになるので、特に男性の場合は適度に力を抜いて絞っても良いと思います。

水拭きの回数が多くなるほどオイルや蜜蝋が取り除かれていってしまい、もともとの塗装の耐汚染効果が下がってしまいますので、各種ワックスやオイルが配合された水性のクリーナーワックスを上手に日々のお掃除に取り入れていくのが良いと思います。