アカシアと一言で言っても、ユーカリ同様世界中には非常に多くの種類が存在し、フローリングや建材として私が思いつくアカシアはおおよそ3つ・・・中国海南島や台湾からでる”台湾アカシア”、現在の主流であり東南アジアで盛んに植林が進められているアカシアマンギウム（もしくはハイブリッド種）、そして槐：エンジュ。

エンジュは”ニセアカシア”とも呼ばれているため、”アカシア”と認識されることがあるのですが、まったく別の樹種であり木柄も似ておりません。

10年近く前からフローリングとして出て来たのが台湾アカシア。濃系色で重厚感があり、それまでにはないエキゾチックな木柄と価格が魅力でしたが、乾燥やブルーステイン問題、グレーディングなど開発や調達には大変苦労しました。また、すぐに価格も上がってしまいましたので、最近の主流は東南アジアの植林アカシアです。

成長が早く、用途によっては8年程度で伐採できるということで現在盛んに植林されているのですが、フローリングとしても徐々に定着しつつあります。木柄が特徴的ですので意匠的にはナラやカバほどの万能性はありませんが、色味も濃い目で価格も非常にお手頃、供給はますます増えると思われますので、今後注目のフローリングだと思います。

写真はスプーンカット仕様。