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施工-1

施工 | 2013.12.03

無垢フローリングの施工に関して、ほぼ100%のフロアー業者が推奨する施工方法は、糊釘併用・スペーサーを使用・実には接着剤を入れない、です(下地に釘が打てる状況の場合)。しかしながら、現場を見れば見るほど、みなさん施工方法が違っている、というのが私の印象です。

これは非常に大きなテーマですので、一回にすべてを網羅することはできませんが、今後少しずつこのテーマに沿ってできるだけ簡潔に書きたいと思いますので、参考にしていただければ幸いです。

糊に関して
〇 エポキシを推奨している接着剤メーカーもありますが、これは一液ウレタンで問題ないです。
〇 いわゆる木工用ボンドはNGです。
〇 糊を付ける位置は両サイドと真ん中の三本引き。幅が90㎜以下であれば両サイドの二本でも可。→絶対NGなのは、真ん中に一本引きです!目違い(段差)が起こりやすいほか、後の実なりの原因になります。これだけは絶対に避けてください!!
〇 実には接着剤が入らないように注意してください。→各フローリングのピースが、糊と釘(理想の順にビス、ステープル、ブラッドネイル、フィニッシュ)によって下地合板に個別に固定されている状況が理想です。中途半端に数列ずつが接着剤によってつながれてしまうと、数列ごとに大きめの隙間ができてしまう場合があります。

先日私が納めさせていただいた現場では、すべての実に接着剤を入れていました!!が、大工さん曰く
〇 季節要因(11月)と施工場所が二階であることから膨張のリスクがない。
〇 入居後の隙間を排除したい。
とのことでした。非常に理解できます。が、机上の論理では、この場合はフローリングが空間全体で収縮するため、4000㎜の部屋であれば2%含水率が下がると約24㎜も収縮することになります。片側12㎜とはいえ、これでは巾木で隠し切れません。

ところが、こちらの現場では、ステープルやブラッドではなく、ビスで下地に固定していたのです!フローリング同士が接着剤で連結し、それらがさらに接着剤とビスによって下地にがっちりと固定されているのです。下地の合板は合板で、がっちりとその下に固定されているのでフローリングが収縮しようとしても、そうはさせてもらえないのではないか、と考えられます。ですから、空間全体で24mmも収縮するなどということは起きない可能性が非常に高いのです(大工さんは経験上、そんなことは当然起きないことを知っていますが・・・)。

ただ、無垢のフローリングが収縮したことでアルミサッシをひしゃげさせてしまった現場や、実に接着剤が入ってしまったことでところどころに5㎜を超える隙間ができてしまった事例も見てきた私にとって、やはり無垢木材が広い”面”で動く可能性を作ることはどうしても避けたいと思います。ですから私は、スペーサーの使用の有無を現場状況に合わせてアドバイスさせていただいております。施工段階で隙間を作らなかった場合、その後含水率2%分の隙間ができたとしても、90㎜幅であれば隙間は0.5㎜程度、130㎜でも0.8㎜ほどですので、気になるレベルではありません。

このような施工アドバイスをするためには、フローリングの正確な含水率を知っていることが不可欠で大前提ですが、なかなか表には出てこない入居後の隙間の問題を解決していくためには、これは非常に重要なポイントだと考えております。

つづく。

 
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